2018年9月26日水曜日

Campagnoloのケンタウルスとポテンザの比較

クロモリロードに興味が出てきたので、カンパのコンポーネントを調べている。
ちなみにクロモリと相性のよさそうなシルバーカラーがラインナップされるのは、ポテンザとケンタウルスのみであるので今回はこの2者に着目する。

カンパのコンポーネントは、
・スーパーレコード
・レコード
・コーラス
-- ここに壁がある ----------------------------
・ポテンザ
・ケンタウルス
・ヴェローチェ(廃盤)
・ゼノン(廃盤)
からなっている。

壁とは主にパワーシフトとウルトラシフトの違いのことである。
以前はクランク軸もパワートルク、ウルトラトルクと別れていたのでより高い壁だった。
パワートルクは本当にダメな規格で、一度取り付けると外すのが非常に難しいというか変な工具が必要。
ちなみにパワーシフトの方は、これしか使ったことないと、何がダメなのかが理解できていない。ウルトラシフト未体験ならあまり気にしなくてよいと思う。

まずはスペックを比較する。
この2者は設計が似ているので、主な差は素材面での重量さ。
比較表を下に乗せる。
参考までに私の持っている6800のアルテグラと、5800の105を比較した表も載せた。

ちなみに値段は、ケンタウルスが500ユーロ~、ポテンザが700ユーロ程度。
ポテンザはレビュー時はパワートルクだった気がするので激安品を買うなら要注意!

比較してみると重量差は150g強だが、注意が必要である。
カセットは大きく歯の数が違うので、実際の差はあって15g程度かと思う。
またリアディレイラーもポテンザはショートケージだが、ケンタウルスは1仕様しかないのでミディアムケージに相当するものだと思う。
なのでこの重量差はカセットの選択にもよるがほとんどないだろう。
 
となると実際の差は、100g程度で、そのほとんどがクランクセットからくる差である。

両社シマノと比較するとクランクはぱっと見重い。
ポテンザでも800g、ケンタウルスは875gにもなる。
特にケンタウルスはシマノで言うところのティアグラレベルである。
カンパのクランクはクランク側にベアリングが付いているので、ついてないシマノ(シマノはBB側にベアリングが付いている)とそのまま比較すると不利だ。
ただしシマノのBB(デュラエースグレード、安いので)は65gと非常に軽いのでカンパはあまり差を埋めれない。

話をケンタウルスとポテンザの比較に戻すと、ケンタウルスの11-29Tというギア比があっているなら重量面でポテンザを選ぶ意義は低い。



とはいえケンタウルスはトータルでは105よりも軽いので、値段を考えれば悪くないと思う。
滑らかな変速性能などは105には及ばないだろうがカンパにはカンパの良さがあるし、デザインは好みにもよるがいい。

続いてデザインを比較して行く。
エルゴレバーは形はそっくりだが、質感はかなり違う。
シルバーならそんなに違わないだろう。
このぬめっとしたラインは健在である。
クランクのデザインは結構違う。明らかにポテンザがかっこいい。
フロントディレイラーはそっくり。
シマノでは廃止されたロングアームであるが、操作感の軽さが期待できる。

フロントディレイラーと違ってリアディレイラーはかなり違う。
ショートケージとミディアムケージというのもあるが全く別のものに見える。
位置調整機構がポテンザだとイモネジに見えるが、ケンタウルスは普通のねじっぽい。

ブレーキも肉抜きの有無などでかなり違う。
肉抜きは剛性もコントロールしているらしいがケンタウルスもくぼんだ構造であり性能面は似たり寄ったりか。

個人的には、ポテンザの方が質感の面で好みであるが、アルテグラと105ほどはむごい差ではないので、
200ユーロの値段さならばケンタウルスがよさそうに思ってしまう。


2018年9月22日土曜日

ネオプリマート【クロモリフレームが欲しい】

ホリゾンタルトップチューブに、細いパイプ。ラグ。
私のようにシリアスに走ってない人間だと、カーボンの軽量さよりもスチールの造形により惹かれる。

カーボンは安いものは(重いけど)安いし、今時気軽に買える。
現に私の持っている2台のカーボンバイクは、アルミバイクと大差ない値段で買っている。
むしろただカーボンというだけならばコスパには優れる部類だ。

導入しやすく親しみ深いと思う一方で、カーボンはやはり弱いと感じる。
先日デローザのVega倒してしまって破損した件でも、多少のダメージが車体にあると思う。
壊れたら買い替えればいいだけなのだが、気に入ったものは長く使いたい性質なのでこの点が微妙。
私はめったにものを気に入らないので、すぐに買い替える傾向があるが、
実際は愛着のあるものは大事にしている。

カーボンフレームは、心のどこかでダメになる可能性が高いと思っているもあって愛着がわきにくい。
なんとなく消耗品ととらえている。
ハイエンドの薄い高剛性フレームこそその傾向は強いだろう。

そこで寿命の長そうな金属フレームはどうなのかと思い始めた。

まずはアルミフレーム。
私の所有するバイクのうち、
Felt F95、ハードテイルMTB、Fuji Cross1.1はアルミフレームである。
アルミフレームは、軽量に作ることができる。
フォークは大体カーボンもしくはカーボン+アルミでできたものである。
安いものだとスチールのフォークというパターンもある。
アルミでできたフォークはないことはないが、乗り心地が悪いのかそんなに見ない。

アルミは寿命が短いといわれている。
詳しいことはわからないが、アルミという材質は金属疲労が蓄積する材質らしくて、
次第に劣化していくそう。
この面でカーボンよりも寿命は短いという意見もある。
やわではないが、この点はかなりネックである。

そこで鉄のフレームである。
鉄は金属疲労が蓄積しないのでアルミのように劣化しないらしい。
また、溶接が容易でその気になれば修理して乗り続けることができる。

となると長く使うには、もってこいの素材である。
能書きが長くなったがつまりクロモリフレームが欲しくて、しかもどうせならデローザがよいという今回のしょうもない話。



これは現行のデローザネオプリマート。
ちょっと派手な色だが、シルエットが非常に美しい。

デローザにはNuovo Classicや、Ageその他にもスチールモデルは存在するが、
適度に古さにこだわってないNeo Primatoが私の一番のお気に入り。
この中では安いのもあるけど、メタリックな塗装よりソリッドなカラーの方が好きなのも大きい。

上の赤いネオプリマートは、黒系のコンポーネントでホイールもシャマルで組まれているが全然違和感がない。
ちょっとステムがごついのが気になるけど。

自分なら、9000Duraとか少しシルバーの色が混ざったコンポーネントで組んで乗ってみたい。
もしくはカンパの銀色コンポーネント。

ネオプリマートは1700gと聞く、というか公式サイトにはそう書いてある。
この数字はクロモリフレームとしては大変優秀。
性格は快適性能に重きを置いたバイクなようだ。

反応性、レース適性ともに75%と公式サイトで評価されている。


2018年9月19日水曜日

立ちごけ事件とDe Rosaの良対応

Vegaに乗って信号待ちの際、地面についていた足が滑ってしまい自転車を倒してしまった。
自分は180度開脚のような体勢で粘るも自転車は倒れてしまった。
完全停止状態だったので、起こして走り出したが、どうやらこの時点でディレイラーハンガーが曲がったみたい。
そのまま走っていて、無意識に後ろをローギアに落としてしまい
チェーンはホイールスポークとカセットの間に落ちる。
そしてディレイラーハンガーが耐え切れずに折れた。
ほとんど止まっていたのでフレームにはBB周りに傷が入っただけで済んだのは不幸中の幸い
ハンガーが折れた際に、少しハンガー部のカーボンも削れたけど、
まぁここは大丈夫だろう。

運よくエマージェンシーハンガーがツール缶に入っていたので、それに付け替えて家までは帰宅できた。
初めて使ったけど確かに便利なツールだ。

で、ハンガーを注文しようと思った。
適合するハンガーがわからない。
写真を見る感じでは、Pilo D301が近いのだが適合は確認できず。
逆に適合と書いてある商品も、明らかに形状が違う。

困ったので、デローザの公式サイト(derosanews)から問い合わせてみることにした。
互換品でもいいので、とにかく情報をくださいと言ったら、
「直接送るよ~」
とのお返事。
まさか本社がそんな対応してくれるとは、意外。

メールでやり取りしてPaypalで振り込んで、それから数日後に、De Rosaから荷物が届いた。

思わぬ好対応で、次もデローザのバイクを買いたいと思った。
次買うならクロモリ一択ですが。

さてこれを使って組みなおすか。
DuraAceは倒すと高いので微妙だな。

SRAM NX Eagle

2019年モデルのMTBがこぞってNX Eagleを搭載している。

SRAM NX Eagleはエントリーレベルの1x12スピードコンポーネントとなる。
一つ上級のGX Eagleも十分に安価であり、エントリーレベルには十分であると思っていたが、ここにきてNXも12速化されたことでより12速導入の敷居はさらに下がった。
ここでエントリーレベルといっても本格的に使えるエントリーレベルという意味であり、別に遊戯用ではない。

NX Eagleがユニークな点は、11-50Tというカセットにあると思う。
つまりトップが10Tでないが、XDドライバーが不要であるために、
従来のハブにそのまま取り付けが可能である。

確かに私がGX Eagleを購入した時もホイール、もしくはフリーの交換で対応を検討した。
実際私も、X5→GX Eagleに移行するときにはそこがネックだったが、
NXならそれはない。

GX Eagleに対するペナルティは、
・全体で280gほど重い
・トップが10Tではなく11T
ではないかと思う。個人的にはルックス(GX Eagle比では)は気にならない。
前者はMTBであればそれほど気にはならないのではないかと思う。
というのも、このクラスのコンポーネントを搭載するバイクは、
アルミフレームにReconクラスのフォークが多いと思うので、
完成車重量で12.8kgか12.5kgかの差であろう。
しかしカセットは回転体である。
リムほどは顕著ではないと思うが600g超(公称スペックは615g)のカセットというのは体験したことがないので、どういう風に感じるのかはよくわからない。
ちなみにGX Eagleは450gと比較するとだいぶ軽い。

後者はどうだろうか。
27.5インチで、フラットな路面を走る機会が多いなら気になるかもしれない。
今2x10の人でEagle化を検討していて、さらにフロントは38Tとかに乗っている人だと気になると思う(GX Eagleにする前の私だが)。


29インチならタイヤの外径が大きいので、その影響は緩和される。
29インチの方が相性はよいと思われる。

ちなみにギアは、
GX10-12-14-16-18-21-24-28-32-36-42-50
NX11-13-15-17-19-21-24-28-32-36-42-50
で21Tの前の段差がNXの方が少なく、10Tがいらないならこっちの方がよい。

フロントを34Tにするのもありだが、標準で32で出荷されるので、
チェーンリングは買い足しになる。
ここで無駄にコストをかけているとせっかくのNXのコスパが悪化する。

クランクセットはSRAMの新規格DUBオンリーとなる。
大半の人がBBも購入する必要が出てきてしまうが、BBはそれほど高価じゃないのでおとなしく買ってしまおう。

XDドライバーに交換できるホイールをもっているなら、
カセットのみGX Eagleにして残りをNXを組めば安価に12速化し10Tの恩恵にもあずかれると思う。

値段差にもよるがNX Eagleは買いであると思う。
もしセットではなく単品で買うなら値段差を見て適宜GX Eagleを混ぜるとなお良いと思う。

ちなみに、Sunraceも12速のコンポートを出している。
http://www.sunrace.com/en/products/mz-12-speed

クランクを除いて200€~程度で買えるみたいなので、NXの代わりにこちらもありかもしれない。

2018年9月10日月曜日

【初めての】FTP測定【やってみた】

FTP測定をやってみました。
これまでは自分の能力を具体的な数字にするのが怖くて避けていた。
散々と自転車に散財しておいて、FTPは200Wもないとかそういう事実を目にするのが怖くて。

でも最近はStravaで記録している通勤路での記録更新も途絶え、
一個だけでもいいので持っておきたいKOMも取れる見込みもなく、
このまま老いていくだけも寂しいので真面目にトレーニングをしてみたいと思った。

なので手始めに自分の今の立ち位置を把握するためにFTPの測定を行ってみた。
そもそもFTPに関しては、気が向いたら書くことにする。

測定方法は20分法を用いた。
やり方:20分間がむしゃらに自転車を漕ぎ、その値に0.95を乗算する

私はパワーメーターは持っていないので、エリートの固定ローラーとエリートのアプリケーションを用いて測定を行う。
このアプリケーションは単純で、速度とダイヤルの重さから出力を計算する。

このローラー台は、8段階のダイヤルがあり、8段目で60km/hで走ると1090Wになるそうだ。
今回は7段目に固定してやってみた。

ウォームアップ5分ほどを含んで30分ほど漕いでみた。
なぜか心拍計の接続がうまくいかず、心拍は記録できなかったが腕時計で測る限り最大で170程度だった。












これが今回の測定結果をエクセルでグラフ化したもの。
何度か途中で出力が上がっているが、漕いでみてもう少し行ける気がすると思って、
少しケイデンスを上げたりしたからである。
そのため、FTPを計算すると右肩上がりの傾向があるが、最終的にはサチっている。
このときの値を現状のFTPとすることにし、その値は272Wだった。

FTP測定は何回かやると精度が上がるし、値も上昇しやすいらしい。
しかし後半の300Wキープは大変だった。
発汗量が多く、汗を拭くためにペダリングを弱めざるを得ないときが多々あったので、出力が一瞬落ちるのはそのせいである。

いずれにせよ私のFTPは272Wと測定できた
(体重が重いので300Wくらい欲しかったが、そのために必要な320W20分維持は無理だ)

この値の信頼度だが、エリートのローラー台の精度、測定方法によるバイアスなどを考えると絶対値に関しては何とも言えない。
例えば出力をクランクで測るのと、タイヤでローラー台を回して測るのには損失などいろんな条件で違いが出そう。
(もちろん補正は入るだろうけど)

ただし相対的には評価の指標になるであろう。

【追記】
今度は1時間かけてFTP測定をやってみた。
やり方:ウォームアップがあるので、1時間10分程度ローラー台を回し、その中での1時間平均出力の最大値を計算
1時間平均の最大値は267W、前回と同様に20分方に0.95を乗じた方法だと271W。
ちょっとペース配分に失敗したのと、やはり発汗がひどく特に後半は目に汗が入った汗を拭くのに結構ロスしているが、これを数Wと思えばおおむね先週の数字とはあっている。

【余談】
私が出てみたい乗鞍ヒルクライムの予想タイム。
体重を66kgとした場合(注:私はもっと重い)この出力で68分程度。
62kgまで減量してやっと65分。
面白いのは、ローラー台に乗っていたのは69分で、20.5kmの走行距離だった。
⇒つまりこのローラー台でダイヤル8にセットし、20km/h程度で走っている分には、
およそ6%くらいの勾配に相当するのかも。

ヒルクライムでは、高層部に行くほど空気が薄い影響なんかを加味すると、
+10分くらいは見ておいた方がいいか。
体重が66kgではなく、今のままなら1時間30分を切れればいいかというレベル。
優勝者は55分とかなんだから恐れ入る。。。